会社を辞めたいけど、何から始めればいいの？退職手続きって面倒そう…。そんな風に思っているあなたへ。
この記事では、退職手続きの基本的な流れや、必要な手続き、注意点などをわかりやすく解説します。スムーズな退職のために、ぜひ参考にしてください。
退職を決意したら、まず何をする？
退職前に準備しておくことは、スムーズな退職と、その後の生活を円滑にするために非常に重要です。
退職の事前準備のためにはいくつか決めなくてはいけないことや作成すべき書類、提出物の整理など以外とやることが多いです。以下に、退職前に準備しておくべきことをまとめました。
退職日の決定
会社の規定に従い、退職日を決定します。一般的には1ヶ月前～3ヶ月前までに伝えることが多く、会社によって異なるため、就労規則などでも良いですし会社側に事前に確認しましょう。
有給休暇が残っている場合はまとめて消化することも可能です。退職日までに全部使い切りたいのであればどれくらいの残っているのかを確認しておく必要があります。
退職手続きや有給休暇などは就業規則に記載されていますのが必ず確認が必要です。
退職願の作成
所定の様式があればそれに従い、なければ、自分の言葉で退職の意思を明確に記載します。
退職願を提出して了諾を得てから退職届の提出を求める会社もあれば、最初から退職届のみで受理してくれる会社もありますので、これについても退職日同様事前に確認してから作成しましょう。
上司・同僚への退職報告
作成した退職願を上司に提出して、退職の意思を正式に伝えます。
この時大抵の場合、退職理由を聞かれます。正直に話す場合もあれば、抽象的に話すなどさまざまですが、これまでお世話になった相手なので嘘はない方が気持ち良く退職できるでしょう。
退職前には業務の引き継ぎ
後任者に業務をスムーズに引き継げるよう、マニュアルの作成や、進捗状況の共有などを行います。
中小企業などで人員不足の場合後任が定まらないことも多いです。どんな人があなたの後任になっても迷惑がかからないよう引き継ぎ書類を作成しましょう。
会社への返却物の整理
業務するにあたり会社から貸与されていたものは返却する必要があります。
主に以下のものが該当する物品になります。
- 社員証
- IDカード
- 制服
- スマートフォン
- ノートPC
制服などはクリーニングに出してから返却するのが一般的です。
社会保険・雇用保険の手続き
退職する際に、社会保険や雇用保険の手続きは必ず行う必要があります。これらの手続きを怠ると、後々トラブルに繋がる可能性があります。ここでは、退職時の社会保険・雇用保険の手続きについて、分かりやすく解説します。
スムーズな退職のためにも、事前に手続きの流れを把握しておくことをおすすめします。
健康保険・厚生年金保険の手続き
健康保険・厚生年金保険の手続きは会社がやるべき手続きと従業員側で手続きすることがあります。
会社が行う手続き
会社は、退職日の翌日から5日以内に、事業所の所在地を管轄する年金事務所へ「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届」を提出します。
従業員が行う手続き
退職後は、住民票のある市区町村役場へ行き、国民健康保険への加入手続きを行います。
退職日の翌日から新しい会社へ入社する場合、新しい別の会社の健康保険に加入する形になるので、その会社の加入手続きを行います。
雇用保険の手続き
雇用保険も会社が行う手続きと従業員側で行う手続きに分かれます。
会社が行う手続き
会社は、退職日の翌日から10日以内に、事業所を管轄するハローワークへ「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」を提出します。
すると、ハローワークから会社へ「離職票」が交付されます。
従業員が行う手続き
従業員はハローワークへの手続きが必要となります。会社から受け取った「離職票」を持って、ハローワークで失業保険の手続きを行います。
各種手続きのポイント
保険関連の続きの際押さえておくべきポイントは以下の3つです。
- 手続きの期限
- 必要な書類
- 不明な点は相談
手続きの期限： 各手続きには期限が定められていますので、必ず期限内に手続きを行いましょう。
必要な書類：手続きに必要な書類は、会社によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
不明な点は相談：手続きの内容が分からない場合は、会社の人事担当者やハローワークに相談しましょう。
より詳しい情報を知りたい場合は、日本年金機構のホームページをご覧ください。
保険手続きは早めに済ませる
退職時の社会保険・雇用保険の手続きは、会社と従業員双方で行う必要があります。それぞれの役割を理解し、期限を守って手続きを進めることが大切です。
手続きを怠ると、以下のような問題が発生する可能性があります。
保険料の二重払い
新しい保険に加入する前に、古い保険の支払いが継続してしまう可能性があります。
細かいですが日付等十分確認してから加入手続きを行いましょう。
保険給付を受けられない
手続きが遅れると、病気やケガをした際に保険給付を受けられないことがあります。
年金に影響
年金の手続きが遅れると、年金受給額に影響が出る可能性があります。
その他の手続き
「その他の手続き」としたのは全ての人が必須ではない為です。こういったケースの人はこのような手続きも必要となるというのは知っておいて損はないはずの内容です。必要に応じて確認しておきましょう。
転居が必要な場合
次の職場が決まっていてもいなくても仕事を辞めて引越す人はいるかと思いますが、転居する場合は、現住所の市役所に転出届を提出します。
銀行口座の確認
給与振込口座の変更手続きが必要であれば行います。次の職場が決まっており、指定の銀行口座があれば新しい口座開設の手続きを行います。
各種会員の解約
今までの会社に在籍していた為、安価に利用できていたサービスなどがある場合、不要になった会員サービスを解約手続きを行う必要があります。
退職後の生活の準備
退職は、人生における大きな転換期です。これまでのルーティンから解放され、新しい生活が始まります。しかし、同時に、様々な準備も必要となります。
退職後の生活の準備は、経済面と生活面、気持ちの準備の大きく3つの側面があります。
経済面の準備
収入源の確保は必須でしょう。
すぐに再就職が決まっている場合は、それほど心配する必要ありませんが、一旦やめてから新しい職を探すとなると決まるまでの期間や時間が読めないのである程度の余裕は持っておきたいですよね。
資格取得や求人情報収集やスキルアップなど、積極的に行動しましょう。
生活面の準備
現在住んでいる家を続けるか、新しい住居へ移るのか、ライフスタイルに合わせて検討しましょう。
無職の状態で物件探しは信用問題的に難しいので、転居を検討している場合は、早めに物件探しを始めましょう。
気持ちの準備
新しい生活への期待新しい仕事や生活に向けて、気持ちを切り替えます。
退職によるストレスを感じたら、友人や家族に相談したり、専門機関に相談したりすることも検討しましょう。
退職後の生活をスムーズにスタートさせるために、早めの準備を心がけましょう。
退職手続きは代行が可能
退職は人生の大きな転換期ですが、同時に様々な手続きや注意点があります。特に、会社とのやり取りに不安やストレスを感じている方にとっては、退職代行サービスが一つの選択肢として考えられます。
退職代行サービスを利用するにあたりメリット・デメリットを確認していきましょう。
退職代行サービスを利用するメリット
退職代行サービスを利用するメリットは以下の通りです。
会社との直接的なやり取りを避けられる
やめると面と向かって上司に伝えるのはなかなか勇気が必要ですし、伝え方や伝えるタイミングなどを考えることすらストレスしかありません。
その点退職代行サービスが代行でやってくれるので会社とのやり取りに不安を感じている方にとって、大きなメリットです。
専門家が手続きを代行
退職の経験が豊富な人はそう多くありません。
なので大抵の人が就業規則を確認したり、具体的な進め方を調べながらやるのでしょうが、分からないことを調べてやっていくのを普段働きながら時間もない状態だとなかなか手続きが進んでいきません。
退職代行サービスであれば、退職手続きに関する専門知識を持つ者が代行するため、スムーズな手続きが期待できます。
トラブル発生時のサポート
退職代行サービスを利用すれば、万が一退職後にトラブルが発生した場合でも、サポートを受けることができます。
退職代行サービスを利用するデメリット
上記したメリットと反対に、退職代行サービスを利用するデメリットは以下の3つが考えられます。
費用がかかる
当たり前ですがサービスを利用するためには、費用がかかります。会社を辞めるだけなのにお金がかかるの？と感じてしまう人には不向きなサービスです。
全てを代行してくれるわけではない
選ぶ退職代行サービスにもよりますが、全ての代行会社が退職手続きの全てを代行してくれるわけではありません。あくまでも一部を代わりに行なってくれるという認識を忘れないようにしましょう。
個人情報提供の必要性
サービスを利用するためには、個人情報を提供する必要があります。どういった状況で困っているのか、何を代行して欲しいのかなど伝える必要がありますので、人によっては個人情報の提供に抵抗を感じるかもしれません。
退職代行サービスを利用する際の注意点
ここまで退職代行サービスのメリット・デメリットをご紹介してきましたが、利用時には注意点もあります。
特に下記の2点には注意深く確認をする必要があります。
違法な行為
違法な行為に関わる業者を選ばないように注意しましょう。
最低限運営元の確認や利用者の口コミの確認を行うなどすることで安全な会社かどうかは調べることができるはずです。
契約内容
契約内容をしっかりと確認し、不明な点は質問しましょう。わからないまま契約してしまい後日多額の請求があったら困りますよね？
必要な費用と何を対応してくれるのかなど最低限のことは確認しておきましょう。
まとめ
働き方の多様化もあり今の時代同じ会社にずっといる人の方が少ないかもしれませんが、退職は人生の転換ポイントにもなり得る大事な節目です。
勤めて期間に関係なく感謝の気持ちをもって退職手続きを進めましょう。そうすることできっとお互いのストレスが軽減されるはずです。
しかし前向きな理由ではなく、パワハラやブラック企業など辞める原因が会社にあるケースが多いのも事実です。そういったケースでは退職を自ら申し出ることすら不安があるかもしれません。そのような人におすすめなのはやはり退職代行サービスです。
退職代行サービスは、会社とのやり取りに不安を感じている方にとって、一つの選択肢です。しかし、メリットだけでなくデメリットも理解し、慎重に検討することが大切です。
